最近よく、損益分岐点はどうやって計算すればいいのかという質問を受けます。
文字通り、損益分岐点は今赤字の会社であれば今の売上金額をいくらまで持って行けば赤字決算を避けられるか(収支とんとんの状態)をいい、また、黒字の会社であれば今の売上がいくらまで落ちたら赤字になるのか(収支とんとんの状態)をいいます。
次はラーメン店の簡単の事例です。
仮にあるラーメン店の1ヶ月間の業績が次の通りだといたしましょう。
売上180万円 − 総経費160万円 = 20万円の利益 
これの内訳は次の通り。
①売上(一杯のみそラーメン600円×3000杯)       180万円
②①の売上が増えると同じように増える経費
 ラーメンの麺、野菜等の具、スープ(200円×3000杯)   60万円
③の売上の増減に関係なく発生する経費
 店舗の家賃、人件費、厨房のリース代、出前用車両のリース代
 電気代、ガス代、水道代など。                100万円
 
それでは問題です。
Q.現在20万円の黒字ですが、売上がいくら以下に落ちたら赤字になるのでしょうか。
A.一杯当たりのもうけは400円(600円−200円)ですから売上がなくてもかかる経費100万円をまかなうためには、この100万円を一杯の利益の400円で割ることで必要な販売数量が出てきます。答えは2500杯。すなわち600円×2500杯=150万円。150万円の売上でちょうど100万円の家賃等をまかなえる計算です。
この問題の答えは、一ヶ月の現在の売上180万円が150万円以下になると赤字になるというのが正解です。
どうでしょうか。むずかしくはない計算ですよね。損益分岐点分析の公式は覚える必要はありません。理屈で覚えれば簡単です。
この計算のポイントは一つ。かかる総経費160万円を②の経費と③の経費に分けること。
②の経費を「変動費」、③の経費を「固定費」といいます。注意するのは、「原価」と「一般経費」とに分ける従来の方法ではないこと。すなわち、ラーメンを厨房の中でつくる人の人件費はラーメンをつくるための原価ですが、ここでは「固定費」に含まれます。なぜなら、1ヶ月に3000杯つくっているラーメンが仮にゼロになってもその人の給料は払う必要があるわけですから・・・。

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