企業の本当の力を見るためには、留意しなければならない大事な事項があります。

それは、上記の貸借対照表は、制度会計における一定の会計ルールの中で資産や負債を計上しています。

同じ経済取引をしていても、決算書を作り上げる経理担当者やそれを依頼された税理士によって異なる業績となります。

それは、その会計ルールの中に処理方法の選択が認められているからです。

ゆえに辛めの決算、甘めの決算等恣意的な介入によって決算書が作られることもないとはいえません(当然、辛くもなく甘くもない真実を表した決算書を作ることが最も大事であります)。

現金、預金、売掛金、受取手形、機械、建物、土地、株・・・・等々投入した資本がいろいろな資産に形を変えています。

この中で一番あった方がいいものは、現金預金ですね。

しかし、この現金を何千万円も常に金庫に保有している企業は多くないと思います。

なぜなら盗難などのリスクや所有していても利益は生まないから等々の理由が考えられます。

預金はどうでしょうか。

もし、仮に預けてある金融機関が倒産したら、ペイオフとして1000万円しか帰ってこないことも。

売掛金や受取手形はどうでしょうか。

得意先が倒産してしまったら一銭も回収できないというリスクを有しています。

土地はどうでしょうか。

決算書に計上してある土地が1000万円という場合、この1000万円は、購入時の価額を意味します。

今、その土地を売却すると半分の500万円かも知れませんし、倍の2000万円になるのかそのときの相場次第ということになります。

株もしかり。

よく言われる『含み益』、『含み損』とは、まだ利益や損失は確定していないけれども『潜在的にある利益、損失』のことを意味しています。

例えば、10年前に1000万円で購入した土地は貸借対照表の資産として1000万円で計上されています。

しかし、昨今の地価下落傾向で、今売却すると500万円にしか売れないことがわかりました。

この場合、資産には土地として1000万円が計上されていますが、実際の時価は500万円で、その差額500万円は含み損ということになります。

ただし、まだ売却したわけではありませんから、その損失500万円は確定していません。

逆に、実勢時価が1500万円という場合は、500万円の含み益があるということになります。

この含み益500万円も実際に1500万円で売却するまではその利益は確定ししないというのはいうまでもありません。

このようにそれぞれの資産が有する、確定する前に出ている利益、損失を、「含み益」「含み損」と一般的にいわれています。

含み益は、リスクへの備えという点では実質的な自己資本ということができ、逆に含み損は、自己資本のマイナスということができます。

そんな話を来週させていただく機会を頂きました・・・。

本当の含み益は、やっぱりその会社で働く人・すなわち人財であります!!

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