ベストセラーとなりつつある株式会社武蔵野の小山社長の著書「無担保で16億円借りる小山昇の実践銀行交渉術」の24.25ページに、武蔵野が定めている“資金運用に関する方針”が書かれていました。
なるほどという内容で、中小企業にとっても当てはまる事柄ですので紹介いたします。
1.金融機関が長期資金を貸し出す時に、一番みているのは会社の姿勢(社長の姿勢)なので、事業計画によって定期的に報告を行い、全面的にご協力をお願いする。
2.月次決算は翌月1日とし、課長職以上が部門長会で共有し、透明度をアップする。
3.財務体制を充実して長期的に実質無借金経営を目ざす。
4.無駄な資産を持たず、総資産を圧縮する。
5.意図してバランスシートの科目の数字を変える。資産の部はより上位科目へ。負債の部はより下位科目へ重点を移すよう地道な努力を続ける。
6.売上は増やすが、売掛金と在庫は増やさない。
7.困った時の銀行頼りはしない。
8.借入金の総額を6億円以下にする。
9.設備投資は、お客様が増加することと、仕事が改善できることとする。
10.資金調達に当たっては、よく研究し、より長期的安定資金をもって行うよう努力する。
11.固定預金は、内部留保と同額とする。満期時にいったん普通預金に戻し、再度定期預金を行う。短期借入金は、固定預金以内とし、借り換えと季節資金、納税資金の借入に務める。
12.支払手形の発行は行わない。手形を発行するような事業はやめる。
13.赤字の翌年、目標委徐に利益の出た翌年は設備投資を行わない(法人税と予定納税に多額の資金を要する)。
14.銀行訪問は3パターンで訪問する。
小山社長は、「どこも貸してくれなくなったら、その事業はやめる。」ときめていると、その著書の中で述べています。
さらに、「貸してくれなくても銀行を恨まない。」むしろ「自社を変えるチャンス」と建設的に考えるそうであります。
貸してくれなかったらギヤを入れ替えたり、ブレーキを踏んだりして、現状路線でいく。
だから「武蔵野」は生き残ることができたとも。
2.3日前、投機用の金融コンサルタントの方と2時間ほど話をする機会がありました。
その際、そのコンサルタントは、次のような事柄を話してくれたのが印象的でありました。
「融資をした銀行は融資先企業の情報を取りに行っていない。融資を受けた企業も銀行に情報を公開していない」と。
要は、正しく情報が伝わっていないことが金融についてのトラブルが発生する原因だとも。
今までは、銀行側の人員も余裕があって景気はどうですかといいながら企業を訪問しいろいろな情報を収集していたのですが、いまではそれが業務効率化等の影響で人員も精一杯へらしているためなかなかできないのが現状。
であれば、企業側から今まで以上に積極的に出向き減じようの説明と今やろうとしている課題や社長の経営に対する姿勢・目標を熱く語ることによって理解し手いただけなければならないというもの。
ぜひ、小山社長の言うところの、「銀行を自社のチェック期間として活用」したいものですね。
それと、上記を参考に自社の「資金運用に関する方針」を作成することが、今後生き残る企業の条件のようですね。
当事務所もこれらについて積極的にサポートさせていただく所存です。
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