あの雪国まいたけの大平社長がこだわりにこだわった「雪国もやしは〜メチャメチャ高いから〜みんな絶対買うなよ〜♪」というCMができたエピソードが日経ベンチャー8月号に掲載されています。
あの人気お笑い芸人のはなわが歌う、逆張りCM。
このCMは、大平社長自らが制作の指揮をとったものだそうです。
CMソングの候補を100曲以上もボツにした末に完成たのがこれだとか。
このユニークなCMのおかげで大きな評判を呼び「雪国もやし」の売り上げは前年同期比7倍以上にも増加し減益がつづいていた業績を回復させる原動力になったとのこと。
このCMをつくるにあたって目指したのは、とにかくインパクトのある広告。
「あのモヤシを人目みたい」と消費者に思わせ、スーパーを何軒も探し回って、疲れた果てた末、店員に「何であのモヤシがないのよ!」とクレームを入れるくらいの騒ぎを起こしたかったからだとか。
CM 製作会社にその旨を相談すると、「はなわ」の起用を打診され、知らない名前であったが自分で曲を作りギターで弾き語りをすると聞き応諾。
しかし、大平社長はできあがってきた候補曲を次々ボツに・・・。
広告のプロが見るとどれも悪い出来ではなかったそうですが大平社長の基準には届かなかったそうです。
そのCMのオンエアが2週間後に迫っても、歌は決まらなかったそうで、「はなわ自身が降りたいとまで言い出した」と制作会社から聞かされ、思案の末、大平社長は一つのリクエストを出したとのこと。
それは、「雪国もやしは高い」という一節を入れて、もう一曲作ってほしいというもの。
数日後にはなわが返してきたのが例の歌詞だったそうです。
大平社長は「これだ!」ということで即座にゴーサインを出したとのこと。
幹部社員はメーカーが消費者に買うなよと言うなんて非常識と猛反対。
しかし、大平社長は押し切ってこれに決定。
「安い」の常識なモヤシが「高い」と言われれば、誰もが好奇心を刺激され、「どんなモヤシか食べてみたい」と思うもの。
「買うなよ」と言われれば、ますます欲しくなるというものであります。
現実には、「雪国もやし」の価格は安い・・・。
高いのは値段じゃなくて「理念」だということを説明しようとパッケージに「高い理念」の4文字を
加えたそうであります。
パッケージの裏面には雪国まいたけの食のこだわりまで印刷・・・。
CM放送後、「あんなふざけたCMを流してどういうつもりか」というクレームが殺到した一方で「どこに行けば買えますか」という問い合わせも日増しに増えいったそうです。
そんな中、テレビ局が取材に・・・。
大平社長自らこのCMの意図を説明。
この「種明かし」が情報番組で紹介されるや、小売店からの問い合わせが急増。
翌月には取り扱い店数が前年比の6倍に増え爆発的な伸びとなったというのが真相のようです。
いくらいい商品でも、流通の壁に阻まれ売り上げが増えない。
であれば、直接CMで消費者に訴える作戦に出たという次第。
それも、絶対に妥協しないと決めていたことが結果につながったようです。
ちなみに、ボツになったCMフレーズは次の通り。
『雪国もやしは魚沼の水育ち〜、しゃきしゃきのもやし〜』
〈ボツの理由〉魚沼の水と聞いてもピンと来ない。
しゃきしゃき=もやしの食感は使い古されている。
安全でおいしいのは今時当たり前。
『もやしを燃やして〜、もやしファイヤー♪』
〈ボツの理由〉流行語になったからといって、商品がほしくなるわけではない。
ファイヤー自体、大仁田厚が愛用していた言葉で、特段、珍しくない。
『雪国もやしを食べると〜、なぜかいいことがあるんだ〜♪』
〈ボツの理由〉そもそも何の広告かわからない。
冷静に考えれば、もやしを食べたくらいで幸せになれるわけがない。
社長のこだわりにこだわり抜いた広告と、商品に対するあつい思いが成功の要因のようです。
さらに、「雪国もやし」はありませんかと、消費者に足を運ばせたいという社長の信念が結実したと言っても過言ではありません。
社長曰く、「どんなにいいモノでもその良さが伝わらなければ売れない。売り方を考えるまでが経営者の仕事だとあらためてわかった」と述べているのが、大変印象的でありました・・・。
トップの決意や決定がすべてのようであります。

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