今朝の新聞各紙に、全国の国税局が2009年度に強制調査(査察)で摘発した脱税事件の内容について伝えています。
件数は210件(前年度比1%増)、加算税を含む脱税総額はなんと290億円(それでも前年より同18%の減)!!
このうち悪質として検察庁に告発したのは149件、脱税額は254億円で、1件当たりの脱税額は1億7千万円だったとのこと。
業種・取引別では
第1位 不動産業     (昨年第2位)
第2位 鉱物・金属材料卸 (  −  )
第3位 建設業      (昨年第6位)
第4位 商品・株式取引  (昨年第4位)
第5位 キャバレー・飲食店(  −  )
第6位 人材派遣業    (昨年第3位)
第7位 不動産譲渡    (  −  )
ちなみに、脱税の手段・方法としては、
○ 不動産業では、取引で得た利益を全く申告しない・・・
○ 鉱物・金属材料卸、商品・株式取引及び不動産譲渡では、売上を除外する・・・
○ 建設業では、架空の原価を計上する・・・
○ キャバレー・飲食店では、従業員等から徴収した源泉所得税を不納付とする・・・
○ 人材派遣業では、消費税の申告において、課税仕入に該当しない人件費を課税仕入となる外注費に科目仮装する・・・
等々。
さらに、海外に関連した脱税の手段・方法としては、
○ タックスヘイブンに設立した関係会社に対して、架空の経費を計上したもの・・・
○ 国内に住民登録をせず、海外居住者を装い、全く申告しないもの・・・
等々
脱税によって得た不正資金は、現金、預貯金又は有価証券として留保されていたほか、不動産、金地金、宝飾品の購入や遊興費に充てられているものもが多いとのこと。
近年は、海外での預金や有価証券、不動産による留保が増加傾向にあるそうで、
○ 倉庫内に置かれたスチール缶、居宅内に置かれた段ボール箱・菓子箱(現金)
○ 倉庫内の工作機械の隙間に置かれた段ボール箱(現金)
○ 自宅庭の地中(金地金)
○ 倉庫内に重ねて置かれたタイヤの中(真実の帳簿)
○ タンスに収納された衣服内(預金通帳)
に隠していたケースなどあったそうであります。
平成21年度中に一審判決が言い渡された件数は141件、すべてについて有罪判決が出され、実刑判決が出た人が7人。
1人当たりの懲役期間は14.6ヶ月、1人当たりの罰金額1700万円。
http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2010/sasatsu/index.htm
脱税の法定刑は、この度この罰が29年ぶりに強化されました。
その内容は次の通り。
○最高刑を現行の懲役5年から、2倍の懲役10年に引き上げ。
○罰金が500万円以下から1,000万円以下に引き上げ。
適用はこの6月1日から、始められています。
脱税と節税は全く異なるもの。
脱税は犯罪です・・・。
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