昨日までの一週間は、大変気づきの多い日々でありました。
企業経営のあり方や税理士事務所のあり方等々を、5人の友人の税理士と心の底から語り合うことができた日々でありました。感謝申し上げます。
さて、話は変わります。
今、キャッシュフロー経営がさけばれています。
損益計算書上では、利益が計上されていても、資金がショートしたら倒産です。いわゆる黒字倒産となってしまうわけです。
それは、「利益」と「現金」はイコールではないため、利益が出たからと言ってその分キャッシュが残っているとは限りません(利益よりも少ない場合が多い)。
経営でいちばん大事なことは、「入ってくるお金」と「使う(出ていく)お金」のバランスと言っても過言ではありません。
今、まさに「経営のための会計」が求められています。経営者は、自社の経営実態を正確に把握し的確な経営判断を下さなければなりません。そのためには、会計原則や会計処理にも精通し、「いくら利益が出ているのか」「いくら税負担があるのか」「赤字の場合は何が原因か」「資金収支は足りているのか」等々の情報を常に把握し、適時に経営判断し、行動しなければなりません。
そのためには、当然、事実を示す正しい決算書を作成しなければならないというのは言うまでもないことです。
先日、ある専門書を読んでいたところ、次のような資金繰りを改善する方法についての解説が書かれていました。
・・・売掛金が増えた→回収管理を実施し、良いお客様をもつこと。
在庫が増えた→適正在庫で管理し、過剰在庫、デッドストックをもたない。
買掛金をたくさん支払った→感謝して仕入条件どおり確実に支払う。遅らせないこと(仕入先に感謝することは大切だが、現金でポンポン払う必要はない)・・・
これを読んで気になったのは、上記のカッコ書きです。
企業経営は、自社のみではなく、自社の得意先や仕入先についても発展してもらいたいと願ってこそ成り立つもの。
“ポンポン払う必要がない”という解説は、適切な表現なのかなあと?
当然、支払いが遅くなった方が当社にとってキャッシュは残りキャッシュフローが安定することは事実。
しかし、仕入先にとっては、逆の立場。売上代金の回収が遅くなればその分キャッシュフローが悪くなるのは当然のこと。それによって、大事な仕入先が仮に倒産でもしたらその仕入が困難になるだけでなく、その会社の社員も生活の糧になる職を失うことになってしまうことになりかねません。
もし、翌月現金払いという約定でその約定を遅れることなく支払いつづけることにより、仕入先企業は、当社に他社よりも優先的に商品を納めてくれたり仕入単価も優遇してくれたりと両社にとって互いに経営にプラスになるということもあるかもしれません。
今、仕入代金の支払いに、手形支払いに変えて現金決済する動きが多く見られます(一定の運転資金を金融機関から融資をしてもらって)。
手形がなくなれば不渡りもおこりません。
キャッシュフロー経営は大事でありますが、目先の利益だけではなく経営全体を見据えた運営をしなければ企業の永続発展はあり得ないのではと思ったところであります。
そのためにも、正しい決算書をつくり、そこから自社の永続発展のために最も改善すべき問題点を的確に把握し、やるべき具体的行動に着手することが大事と考えます。
もし、キャッシュフローが悪化しているのであれば、その悪化している一番の原因は何なのかをつかみ、そこから確実に改善しなければその企業の将来はないというもの。
皆さんは、どう考えられますか・・・。
以上のことも、講演依頼を受けた9日のセミナー(三条工業会主催の“経営力を高める資金体質を強化する会計”)にて話したいと思っています。

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